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藤猫のオススメ本の紹介・今日の1冊

マンガから、小説、随筆まで、

藤猫がオススメの1冊を紹介いたします。

「k・m・pの

金もーけプロジェクト」

なかがわ みどり

むらまつ えりこ

メディアファクトリー
「好きな事でお仕事を作る」という意味で活動をはじめた2人の頑張った記録です。好きな事をする時間を得るために、会社を辞めてアルバイトでお金をかせぎ、好きな仕事を本業にするべく、2人はフリーマーケットや委託販売などで、手作りの雑貨を売り始めます。2人じゃなっからできなかった。という信頼関係で結ばれ、お互い励ましつつ、前向きに夢を叶えていく2人。すごく、励まされる1冊です。これを読むとがんばるぞ!という気持ちが沸いてきます。

「サンサル」1・2

大田垣 晴子

メディアファクトリー
全ページすべて手書きの考現学の本です。可愛いイラストと淡々とした感じの文章が楽しい1冊です。約8ページが1カ月分の雑誌形式になっていて、季節ごとの表紙も書いてあって、お気に入りです。公園やお米、お風呂やブロック塀など、気になったものを追求して調べ、統計をとったりしてあります。興味のあるものの幅の広さもおもしろいです。

「少年Aと少年H」

妹尾河童・野坂昭如

講談社文庫

昭和5年神戸育ちの2人の作家が少年時代について語ります。

戦争について、家族・死・子供の育て方についてなど・・・。

このページで何冊か紹介した、妹尾河童さんと戦争アニメで有名な「火垂の墓」の原作者、野坂さんの対談集です。

「今月の困ったちゃん」

内田 春菊

新潮社文庫
漫画家の内田春菊さんが会社を作って、雑誌の編集者や自分の会社の社員に振り回され、数人の社員を雇うにあたり、色んな人に困った思いをさせられます。最初はおもしろく読んでいましたが、最後の方の「やる気だけは十分で努力をしない人」というのは、自分の事か?!とかなりグサリときました。今の自分がなんとも中途半端なのは、こういう事なのねと気づかされ、良い教訓になりました。私も困ったちゃんの1人でした。反省。

「沖縄美味のナ・ン・ダ」

沖縄ナンデモ調査隊

双葉文庫
沖縄の豆腐は普通の豆腐の3倍の大きさ!麺じゃなくてご飯の上に具が乗っているチャンポン。ヤギ汁はヤンバルの虫をつぶした匂いがする?!戦後のひもじい思いはさせたくないの心から、山盛りの食堂ごはん。長生きの秘訣は黒砂糖?ウコンにゴーヤー、豚は鳴き声以外は全部食べるは本当だった。等出掛ける前に読んでおくと為になる、沖縄の食べ物いろいろです。

「人民は弱し 官吏は強し」

星 新一

角川文庫
著者の父。星 一氏が興した製薬会社の絶頂期から、官憲の圧迫により衰退してゆく、官僚組織との壮絶な戦いを描いたノンフィクションです。読み進めるうちに、精神的苦痛を味わってしまいますが、人間というものの光と影がこんなにも露わに描いてあり、考えさせられます。

「海からの贈り物」

リンドバーグ夫人

新潮文庫
この本は、ある人から頂いたものです。頂いたのは、昨年の初夏ごろだったのですが、今年の夏の新潮文庫100冊に選ばれていました。書店にもたくさん積んであって、女性へのオススメの1冊に選ばれていました。各章は貝殻の名前になっていて、その貝に例えて女性の内面や思考、生活についての悩みやたどり着いた答えが綴ってあります。少し、訳が分りにくいような気がしますが、何度もかんで飲み込むつもりで、もう一度よく読んでみようと思います。皆さんも是非。

「河童が覗いたヨーロッパ」

妹尾 河童

新潮文庫
またまた、好きな河童さんの最初の手書き本。ヨーロッパ編です。この本は芸術派遣研修者として、ヨーロッパを1年間旅して、研究や研修にあてるという目的の中で、著者がノートに泊まったホテルの俯瞰図や、各国の列車の車掌さんの服装や風習の違いなど、いろんなものをノートにまとめていたのを、友人知人の間で回し読みされ、コピーされ、そして出版に至ったものです。列車やトイレや窓、日本にもある同じものでも、全然違うのが興味深いのでした。

「ナーゴの仔猫たち」

モーリーあざみ野 著

NHK出版

リアルな子猫の可愛いイラスト満載の猫好きさんへのオススメの1冊です。ナーゴという猫と人が100%共存する国(島)に住む猫たちを1匹づつ可愛いイラストで紹介しています。この国へ自分の猫達と一緒に引越ししてしまいたいくらいです。

http://www.neargo.ne.jp

「わが子、ヨーヨー」

マリナ・マ 著

音楽乃友社
サントリー・ローヤルのCMで人々の心を揺さぶった、チェリスト、ヨーヨー・マの誕生から2000年頃までの成長と音楽活動を、母のマリナ・マが綴った1冊です。一時、あんまりにも好き過ぎて、2001年の福岡での公演を1泊2日で観に行ってきました。今年も福岡公演のCMでチケットの残り数がかなり気になりましたが、いけませんでした。機会があれば、また観にいきたいです。

「風の帰る場所」

宮崎 駿 著

ロッキング・オン
ナウシカやもののけ姫の作者として有名な宮崎駿さんのロングインタビューをまとめた1冊です。作品の1作ごとに対してのインタビューなのですが、年数が経つごとに考え方や物の見方に変化があって、この本を読んだ後に、作品を観たいなと思いました。宮崎さんのアニメはどれもすきですが、ナウシカとラピュタが特にいいです。

「河童が覗いた ニッポン」

妹尾 河童 著

新潮文庫
河童さんが覗いた日本の中のあれこれ。地下鉄はどうやって作るのか?工事の仕方と現場の説明図。人が行けない所という事で、網走刑務所の俯瞰図。皇居に裁判所の傍聴。江戸時代から現代までの刺青について。日本の中の事なのに、全然分らないことを熱心に追求していきます。ラストは田中邸(多分、田中角栄さん)の俯瞰図。

「光の帝国ー常野物語」

恩田 陸

集英社文庫
この本に出会ったときに、もし自分が映画監督だったら・・・!とすごく思いました。「常野」という国から来たといわれるその人たちには不思議な能力があったという設定で、その能力ごとに短編がまとめてあります。膨大な書物を暗記する・遠くの出来事を知る・近い将来を見通す・100年以上を同じ姿で点々としながら教師として過ごす、ツル先生を探す話。読んでいて、たまらなくなるのは「光の帝国」ですね。涙なくしては読まれない、苦しくて悲しい話なのですが、最後の章にちゃんと救いがあるのがいいです。続きというか、続編があったら読みたい本です。

「沖縄オバァ列伝」

沖縄オバァ研究会

双葉文庫
NHKの連続ドラマで有名だった、「ちゅらさん」にも元気なオバァが出ていましたが、元気で長生きが一番の沖縄オバァの謎にせまる?楽しい1冊です。去年沖縄の市場に行った時も、どこからどこまでがこのおばあちゃんのお店?というような小さなお店におばあちゃんがちょこんと座っていました。買い物をすると、「サービスねぇ」といって、どのお店のおばあちゃんも黒砂糖やムーチー(餅)を添えてくれました。しかも、売り物なのに・・・。食堂に入れば、メニューが読めないのを説明してくれたり、サービスでアイスコーヒーが出たりで、びっくりしつつも、あったかい素敵な沖縄の人達に出会いました。

「河童の手の内幕の内」

妹尾 河童 

新潮文庫
今までに何冊か紹介した、妹尾河童さんの本ですが、なぜ名前が河童なのか?覗いたシリーズの俯瞰図はどうやって書くのか?なぜに人の頼んだお弁当を1口づつ食べたがるのか?など、ほのぼのしたり、びっくりしたりの自分についてお話した1冊です。私が特に好きなのは、「雨漏り誘導装置」という章。著者が結婚した当時、あまりにも貧しく、すごいボロ家(家の中に雨が降る!!)に住んでいたお話。そんな家に住んでいても、二人は極楽トンボで住んでいた。そんなある日、屋根に開いた穴から、星が見えて奥さんの目に涙が。「悲しくて泣いてるんじゃないの。星を見ていたら涙が出たの。」の言葉に河童さんの「ゴメン」の一言と「今度は屋根に穴が開いてない家に引っ越そうね」が、じ〜んときます。